捲った河端朋之(37=岡山・95期)がGⅢ初優勝を飾った。
レースは嵯峨がスタートを決め、前から嵯峨―根本―新山―河端―阿竹―吉田―山岸―中田―武藤。残り2周から吉田が上昇も嵯峨が突っ張る。打鐘前2角から吉田が再度巻き返すが北日本勢を叩けず、4番手はイン河端、アウト吉田で並走に。根本が最終B過ぎから番手捲りを打ったが、3角から踏み込んだ河端がその上を一気に捲り切りVゴール。離れながらも流れ込んだマーク阿竹が2着。
長年ナショナルチームに所属し短距離界を引っ張ってきた河端が完全復活だ。ヘルニアよる約4カ月の長期欠場から復帰して6場所目。競走得点97点の実力者が大仕事をやってのけた。「本当にこの点数と体の調子で優勝できると思ってなかったのでうれしい」と満面の笑み。大一番は超新星・吉田に注目が集まったが「(吉田と嵯峨が)踏み合ってくれたら、もしかしたらチャンスがあるかな」。その読みがズバリ。4番手キープから自慢のダッシュで北日本勢の2段駆けを粉砕。「僕の方が脚をためられていた分、前へ出られた」と勝因を語った。ダービー組が不在のGⅢでかつての輝きを取り戻した37歳は「ケガをしっかり治してまた上位で戦えるように頑張ります」と言葉に力を込めた。
1着河端の次走は松阪FⅠ(9~11日)、2着阿竹は大宮FⅠ(9~11日)、3着新山は松山FⅠ(20~22日)。